プリン体と痛風 予防と管理の重要性
更新日:6 日前
痛風は、関節に尿酸結晶が蓄積し、急性の炎症を引き起こす疾患です。プリン体の摂取が増加すると、尿酸の生成が促進され、痛風の発症リスクが高まります。そこで、プリン体と痛風の関係について、予防と管理の方法について解説します。
プリン体とは?
プリン体は、食品中に含まれる化合物の一種で、体内で代謝されると尿酸が生成されます。高プリン食品の摂取が増えると、体内の尿酸レベルが上昇し、痛風のリスクが高まります。主なプリン体を含む食品には、レバー、内臓、赤身の肉、シーフード、ビールなどがあります。
痛風発作の症状
突然の激しい疼痛
痛風の発作は、通常、関節の一つ以上で急激な疼痛を引き起こします。特に足の親指の関節がよく影響を受けますが、ひざや足首など他の関節も影響を受けることがあります。
腫れと赤み
痛風の関節は腫れ、赤くなり、触れると非常に敏感になります。発作中は、関節の動きが制限されることがあります。
発熱と不快感
一部の人は、痛風の発作中に発熱や全身の不快感を経験することがあります。
痛風の予防と管理
食事の改善
プリン体の摂取を抑えるために、食事を工夫しましょう。高プリン食品やアルコールの摂取を控え、野菜や果物、穀物を積極的に摂取することが重要です。また、水分摂取を増やして尿酸排泄を促進します。
体重管理
適切な体重を維持することも重要です。肥満や過体重は、痛風の発症リスクを高める要因の一つです。バランスの取れた食事と適度な運動によって、体重を管理しましょう。
医師の診察を受ける
痛風の予防や管理には、医師の指導が不可欠です。尿酸降下薬や痛風発作の治療について、適切な処方箋を受けることが重要です。また、定期的な診察や検査を受けて、病状の管理を行いましょう。
ライフスタイルの見直し
健康的なライフスタイルを維持することも、痛風の予防につながります。適度な運動やストレス管理、十分な睡眠などを心がけましょう。
痛風発作の対処法
安静
痛風の発作中は、関節を安静に保つことが重要です。炎症や疼痛が悪化する可能性があるため、関節を負担する運動や活動を避けます。
冷却
痛風の発作部位を氷や冷却パックで冷やすことで、炎症や腫れを軽減することができます。ただし、直接肌に氷を当てる場合は、氷をタオルで包んで使用し、長時間の冷却は避けます。
薬の服用
医師の処方に従い、炎症や疼痛を和らげるための薬を服用します。一般的には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、コルチコステロイド、または痛風発作の予防に用いられる薬(尿酸降下剤)が処方されます。
水分摂取
適切な水分摂取を心がけます。水分を摂取することで、尿酸排泄が促進され、痛風の症状の軽減に役立ちます。
医師の診察
痛風の発作が繰り返し起こる場合や症状が重篤な場合は、速やかに医師の診察を受けることが重要です。医師は適切な治療法を提案し、痛風の管理をサポートします。
ワンポイントアドバイス
痛風で腎臓も悪くなる?痛風腎について
痛風や高尿酸血症がコントロールされることなく、長期間持続している場合に腎機能障害が発生することがあります。現在では健康診断での血液検査で尿酸値が測定される機会も多いため、過去に比べると罹患されている方は激減しています。ただし、会社で行われる定期健康診断では尿酸値の測定は義務ではありません(尿酸値は法律上会社の健診の必須項目ではありません)。
そのため本当は尿酸値が高いのにも関わらず、尿酸値が測定されることがなく、痛風発作を起こして医療機関を受診することもなく、知らないうちに腎機能が悪化してしまう可能性もあります。過去には痛風腎(腎機能障害)から人工透析をされている方も多数おられました。
また腎機能障害以外の問題として、オシッコの通り道である尿管や膀胱に尿管結石を作ってしまい、大変痛い思いをしてしまう可能性もあります。
定期的な血液検査での尿酸値の測定が大切になります。
まとめ
痛風の発作は非常に苦痛なものですが、適切な対処法を取ることで症状を軽減し、再発を防ぐことができます。プリン体と痛風の関係は深く、食事やライフスタイルの改善が重要です。健康的な食事や適度な運動、医師の指導によって、痛風の予防や管理を行いましょう。自身の健康状態を理解し、積極的に健康管理に取り組むことが、痛風をコントロールする鍵となります。
浅川クリニック 内科・世田谷
〒154-0017 東京都世田谷区世田谷1丁目3−8
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