美白の弊害 グルタチオンについて
- 貴介 浅川
- 3月7日
- 読了時間: 4分
美白ケアは多くの方にとって関心の高いテーマですが、過度な美白や誤ったケアによる弊害も少なくありません。今回の浅川クリニックのブログでは、美白のデメリットや注意点、グルタチオンについて詳しく解説します。

過度な美白による肌トラブル
美白化粧品には、ハイドロキノンやビタミンC誘導体などの成分が含まれており、シミやくすみの改善が期待できます。しかし、
長期間使用による皮膚の刺激
一部の美白成分は刺激が強く、敏感肌の方は赤みやかゆみを引き起こすことがあります。
皮膚のバリア機能の低下
過度な美白ケアにより、肌の保護機能が低下し、紫外線ダメージを受けやすくなる可能性があります。
紫外線に対する脆弱性
肌の色はメラニンによって決まりますが、メラニンには紫外線から肌を守る働きがあります。美白を追求しすぎると、
紫外線ダメージを受けやすくなる
肌が薄くなり、紫外線によるシワやシミのリスクが高まります。
皮膚がんのリスク増加
極端にメラニンを抑えることで、紫外線による細胞ダメージが増える可能性があります。メラニンは何も、必要ないのに人体に備わっているわけではないのです。
色素沈着のリスク
美白ケアが逆効果になるケースもあります。たとえば、
摩擦による炎症後色素沈着
美白ケアの際に肌をこすりすぎると、炎症を起こし、かえってシミが悪化することがあります。
薬剤による色素沈着
長期間使用すると、一部の美白成分が肌に沈着し、黒ずみの原因になることがあります。また、過度の使用により白斑(白く色が抜けすぎてしまう)ができることがあります。
美白治療の副作用
クリニックでの美白治療(レーザー、ピーリング、内服薬など)も適切な使用が重要です。
レーザー治療後の炎症
強力な美白治療は、一時的に炎症を起こし、色素沈着を引き起こす可能性があります。
内服薬の副作用
トラネキサム酸やグルタチオンの長期過剰摂取は、体に負担をかける場合があります。

グルタチオンの効果と弊害
グルタチオンは強力な抗酸化作用を持ち、美白効果が期待される成分の一つです。最近は白玉点滴の名前で自費診療での投薬が盛んです。しかし、その使用にはメリットとデメリットがあります。
グルタチオンの効果
抗酸化作用
活性酸素を除去し、肌の老化を防ぎます。
メラニン生成の抑制
シミやくすみを軽減し、明るい肌を維持することに役立ちます。
解毒作用
肝臓の機能をサポートし、体内の有害物質を排出します。
グルタチオンの弊害
長期使用によるリスク
長期に過剰摂取すると、身体の自然な抗酸化システムが乱れる可能性があります。過ぎたるは猶及ばざるが如しです。1週間間隔での投与を行ったとしても、2か月ほど経過した時点からは月1回程度の頻度に減弱させるべきと考えています。
肝機能への影響
高用量のグルタチオンを長期摂取すると、肝臓に負担がかかる可能性があります。健診などで肝機能に異常を指摘されている場合には事前に医師に伝えましょう。
皮膚の過敏反応
一部の人では、アレルギー反応や発疹が出ることがあります。初めて使用する際には十分に注意が必要になります。
健康的な美白を目指すために
美白を求める際は、以下のポイントを併せて意識しましょう。
適切な紫外線対策
外出時には日焼け止め(SPF30以上)をこまめに塗りましょう。
刺激の少ないスキンケア
肌質に合わせて敏感肌用の美白化粧品を選び、過度なピーリングは避けましょう。
バランスの取れた食事
ビタミンC・E、リコピンを含む食品を摂取し、内側からケアすることが大切です。一般的にサプリや処方薬より食品から摂取するビタミンやミネラルのほうが、消化管からの吸収効率が良いと言われています。
医師のアドバイスを受ける
クリニックでの相談を通じて、自分に合ったケアを見つけましょう。
まとめ
美白は魅力的なスキンケアですが、過度なケアや誤った方法は肌に悪影響を与えることもあります。健康的な美白を目指し、自分の肌に合った方法で無理なくケアを続けることが大切です。浅川クリニックでは、肌質に合わせた美白ケアのアドバイスを提供しています。お気軽にご相談ください!
浅川クリニック 内科・世田谷
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